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卒業生インタビュー(3回目)-管打楽器

服部 孝也さん
1993年 器楽専攻管打楽器コース卒業

「ずっとそこを目指してきましたし、それ以外の選択肢はないと思っていました。」

トランペット奏者の服部孝也(はっとり・たかや)さんは、憧れだったプロのオーケストラ奏者を目指し、日々練習や音楽活動に取り組んだ学生時代を過ごしたそうです。今回は、服部さんが卒業されて現在に至るまでについて、お話しいただきます。

wap-interview-03-01服部 孝也さん

・・・・プロのオーケストラ奏者を目指そうと思ったのはいつ頃ですか。

服部「音大受験の時かな。音大に行くという事はプロになるって事だという事がどこか頭にあったんですよね。それから、絶対オーケストラに入りたいというのもあったんです。音大に行くということはオケに入るしかないと思っていました。ずっとそこを目指してきましたし、逆にそれ以外にも選択肢があることを知らなかった...」

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2006年12月すみだトリフォニーホールで行われたロストロポーヴィチ&新日本フィルハーモニー交響楽団ショスタコーヴィチ生誕100年記念特別演奏会の公演パンフレット。ショスタコーヴィチ作曲<ピアノ協奏曲第1番ハ短調作品35>でトランペット奏者をつとめた。

・・・・そのために努力された事は?

服部「とにかく練習しました(笑)」

・・・・新日本フィルハーモニー交響楽団に入団された経緯を教えてください。

服部「エキストラ奏者として、初めて新日本フィルハーモニー交響楽団にいった時、朝比奈隆さんの指揮でブルックナーの8番を演奏したのですが、その演奏会がすばらしい演奏会で、オーケストラも凄いし、指揮者も凄いし、『俺はここに入る!』って思ったんです(笑)。オケの雰囲気も演奏もとにかく良かった。その後、新日本フィルハーモニー交響楽団のオーディションを受ける機会を得て本当に入団することが出来ました。」

wap-interview-03-041998年新日本フィルハーモニー交響楽団ロシア公演のパンフレットより。

・・・・憧れていたオーケストラに入ってどう感じましたか。

服部「オーケストラに入って学んだことはとても多かったです。ただ最初は何も解っていなくて、初めはいろんな曲が出来て嬉しかったり楽しかったりもしたのですが、しばらくして、ちょっと考えだすと、今まで出来た事がまったく出来なくなってしまったこともあります。それで結構悩んだかな。でも、いろいろ見えてきたこともありました。ようやくスタート台に立てたということだったんでしょうね。プレッシャーはもちろんありますけど、でも毎回良い演奏をしようという気持ちがある限りは、続けなきゃいけないと思っています。新日フィルは演奏の幅が広くて、クラシックからポップス、ロック、それからジブリ映画の音楽なんかも手掛けたこともあります。音楽の幅が広いのも演奏者としての楽しみですね。また新日フィル以外のお仕事で もいろんなの演奏家の方々や、歌手、役者さんなどにもお会いする機会もありますが、ジャンルが違っても何か共通する部分を感じたり、共感出来たり様々なプロフェッショナルな姿を見られるのもとても刺激になります。」

wap-interview-03-05アスペン音楽祭(アメリカ)で金管五重奏のメンバーとともに。

・・・・入団後、アフィニス文化財団海外研修生として、ニューヨークのマネス音楽大学に留学されていますね。

服部「ずっと、留学したいという気持ちはあって、それからニューヨークで勉強したいという憧れもあったり(笑)。仕事から離れるのは少し怖かったのもありそのために学校に入りました。学校でもアンサンブルやオーケストラをやったりして勉強しました。毎日のように演奏会やオペラを見に行ってました。毎日が刺激的でしたね。」

・・・・アメリカのアスペン音楽祭や世界トップレベルの奏者が集うサイトウキネンオーケストラにも参加されていますが。

服部「アスペンでは自分にとって最も尊敬するクリス ゲッカー氏に習えたことが非常に大きいです。それから金管五重奏を組んだメンバーにも恵まれて、皆で酸素の薄い山の上で演奏したり、街中で演奏して稼いだチップで、みんなでご飯を食べに行ったり、とても貴重な経験ができました。サイトウキネンオーケストラは、世界中からすごい音楽家が集まってきて、自分の知らない世界がまだまだあるというか。どんどん凄い世界を知る感じです。」

・・・・最後に、服部さんは現在、愛知芸大でも教鞭を執られていますが、若いアーティストに向けてメッセージをお願いします。

服部「とにかく、積極的にいろいろな事に目を向けて欲しいなと思います。
それから、愛知芸大は母校でもあり自分にとって特別なところです。トランペットは優秀な卒業生も多く、学生のレベルも少しずつ上がってきています。そんな特別な学校の学生に何か少しでも自分から良いものを与えられたらという思いでいます。特にこれから演奏家を目指す若いひとたちには、まだまだ眠っている自分の可能性を信じて、いつかそれを実感出来る時が訪れるために今をどう過ごしていくか自分に問いかけてみては。と思います。」

インタビュアー・中村ゆかり(愛知県立芸術大学音楽学部卒業生)
取材日 平成25年5月28日