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H28ドイツ=ハンブルク音楽大学からの留学報告①Vol.6

音楽研究科博士前期課程 管楽器領域 加藤菜月さん

冬の訪れ.JPG

11月に入ってすぐのある晴れた日の朝、玄関を出るとつんと冷たく澄んだ空気が広がっており、ついに冬が来たのだなと感じました。その数日後には初雪を迎え、寒さは急激に厳しくなりました。どんよりとした気候に刺さるように痛い寒さが加わったことで、外出することを億劫に感じ、気分も憂鬱になりやすくなります。ですが、向上心を忘れず、前向きな気持ちで毎日をしっかりと過ごしていきたいと思います。



 先日、語学学校の授業で自分の国の文化について意見を交わす機会がありました。その際、ある生徒が私へ「日本の人は麺を食べる時にどうして音を立てるの?」と質問してきました。

欧州では、食事の際に音を立てることはマナー違反です。ですが、日本のうどん屋さんやラーメン屋さんでは当たり前のように麺を啜る音が響き渡っており、それが相応しくない行いであるとは考えられていないと思います。音を立てて麺を食べることが特別美しい振る舞いであるとは思いませんが、そのことについてこれまで深く考えたことはありませんでした。

 暮らし始めて初めて知った、日本では行われていないことがドイツでは当たり前のように行われていること(またはその逆のこと)は様々あります。

例えば、日本中の何処にでもあり人々の生活を大いに助けているコンビニエンスストアは、ドイツにはありません。終日営業するお店がほとんど存在しないどころか、日曜は大抵のお店が営業していません。そのような生活に不便を感じてはいないものの、渡独当初は日本とあまりに違うため驚きました。他にも、雨が降っていても皆あまり傘を差さないことや、スーパーのレジにいる店員さんは決まって座って働いていること、電車やバスで誰も寝ていないこと、子供が制服を着ていないこと、重たい荷物を持っていたり体の不自由な人がいたら誰もがすぐに助けてあげることなど、生活の中には驚きが沢山溢れていました。

一番良いなと感じるドイツの習慣は、お店を出入りする際にお客さんと店員さんが挨拶を交わすことです。日本では「いらっしゃいませ。」「ありがとうございました。」といった店員さんからお客さんへ向けての声掛けが一般的なように感じますが、ドイツでは互いに挨拶をします。慣れていない頃は毎度ドキドキしながら挨拶していましたが、自然にできるようになった今は気持ちの良い、素敵な習慣だなと感じます。

ドイツで暮らし始めたことで、言葉づかい、食べ物、他人との接し方など日本特有の文化や習慣についても意識するようになりました。特に日本語がアルファベットを使う言語とは大きく異なる文法を持っていることだけでなく、その数や種類、言い回しの多さに改めて驚き、自分が日本人であるにも関わらず正しい日本語を使えていないことにも気付かされました。



 こういった文化や習慣の違いは、生まれ育った地を離れ全く異なる場所に暮らすことで初めて気付いたり実感するものなのだと感じました。この地で暮らす上で、ドイツが日本とは異なるそれらを持っていることを理解し受け入れ、少しずつ慣れていくことは重要なことだと思います。

そして、それらは音楽にも影響すると思います。作品に取り組む際、作曲家がどんな人物だったか、どんな人生を歩んだか、なぜそれが作曲されたのかを知るに留まらず、その作曲家の故郷の文化や習慣、言語へ興味を広げることで、その曲や音楽性への理解をより深められると考えます。日本では想像するしかできなかったことを実際に経験したり体感したりすることができている今、音楽に限らず様々なことへ貪欲に興味を持ち、より多くのことを吸収したいと思います。

[問い合わせ]

愛知県立芸術大学 学務課 学生支援・国際連携係
Tel:0561-76-2843
Fax:0561-62-0083
Mail:g-shien[at]mail.aichi-fam-u.ac.jp([at]を@に書き換えて送信してください)