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H26~フランス=ソルボンヌ大学からの留学報告Vol.16

74c9d414e4b7af679bbbd222c44b51e5_M.jpg音楽研究科博士後期課程(音楽学) 七條めぐみさん

パリでの留学生活は残り2か月を切り、帰国に向けて慌ただしい日々を過ごしています。ホームページ上の留学報告も、ほぼ丸一年滞ってしまい、久しぶりの更新となります。今回は、2015年春夏の出来事を簡単にまとめたいと思います。

1.古楽研究会での発表(2015年5月)
2014年に引き続き、2015年もソルボンヌ大学の古楽研究会に参加し、口頭発表を行いました。

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テーマをかなり絞った1回目とは異なり、2回目は博士論文の中間発表を兼ねたものだったので、問題設定、資料の内容、方法論、分析をすべて含んだ発表にする必要がありました。しかし今回は、学会にエントリーしてから発表原稿を整えるまでの期間が短く、論文の中でまだ見通しが立っていない部分もあり、結果としてやや浅い内容になってしまいました。それでも、会場からの質問をきっかけに新たな問題意識が芽生えたり、今後の課題がより明確になったりしました。何よりフランス語での発表の場数を増やせたことが収穫です。

2.夏の図書館めぐり(2015年7月)
こちらも前年に引き続き、大学の夏休み中にフランス以外の図書館に足を運んできました。まずは、イギリスのダラム大聖堂図書館。

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ここは、博論のテーマ「アムステルダムにおけるフランス音楽の出版」に取り組んでいなければ決して知ることのなかっただろう図書館です。ダラムはイングランドの北部に位置し、パリからはニューキャッスル・アポン・タインまで飛行機で約1時間50分、そこから電車で15分ほどの街です。ダラム大聖堂は北イングランドの聖人カスバートに縁があり、その歴史は中世まで遡ります。11世紀に大聖堂が建造され、それに付随するようにして、城や大学、そして図書館が作られました。この図書館にアムステルダムの出版譜が多数存在するのは、イギリス王ウィリアム3世(1650-1702)つきの司祭であったフィリップ・フェイル(1656-1742)が、のちにダラム大聖堂の参事となり、楽譜を図書館に寄贈したからです。ウィリアム3世はオランダ王家の出身であったため、フェイルも王とともにたびたびオランダを訪れていました。
そのような事情でダラムに残されていた楽譜を、はるばるパリから見に行ったからか、司書さんたちはつたない英語にもかかわらず歓迎ムードで、資料探しも滞りなく進みました。ただし、資料の写真撮影は一切禁止のため、図書館専属のフォトグラファーに複写をお願いすることにしました。(首を長くして待っていた写真のデータですが、先日無事に届き、半年前のダラムへの旅がやっと幕を降ろしました。)
その他、7月にはデンマークの王立図書館にも行ってきました。

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デンマークの首都コペンハーゲンまでは、パリから直通の飛行機が出ていますが、今回は往路のみ、ドイツのハンブルクまで飛び、そこから電車とフェリーでコペンハーゲンに向かいました。通称「ブラック・ダイアモンド」と呼ばれる王立図書館は、その名のとおり黒々としたガラス張りの建造物です。ここでは、私がパリから来たことを伝えると、司書さんがフランス語で対応してくださり驚きました。以前、オランダの国立図書館でも同じようなことがありました。ヨーロッパの小さな国で英語が通じるのは当たり前ですが、フランス語が通じることも珍しくなく、かつてはフランス語がヨーロッパの公用語だったことに気づかされます。(当のフランスでも英語は必須になってきていますが、外来語をそのまま使わず頑なにフランス語に翻訳するところは、独特で面白いなと思います。)
ちなみに、デンマークではコペンハーゲンから少し足を伸ばし、ハムレットの舞台となったクロンボー城を見てきました。

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内装はとても質素な反面、対岸のスウェーデンをにらむ大砲の行列や、堅固な地下牢といった、要塞としての面構えが印象的な城でした。

3.秋以降の研究生活...と行きたいところですが、8月以降は資料集めや学会発表は控え、もっぱら論文に取り組んでいました。そのため、家か図書館で座りっぱなしの生活でした。まだまだ論文の先は長いです。のこりの留学生活でできるだけ前に進めるよう、日々努力したいと思います。

[問い合わせ]

愛知県立芸術大学 学務課 学生支援・国際連携係
Tel:0561-76-2843
Fax:0561-62-0083
Mail:g-shien[at]mail.aichi-fam-u.ac.jp([at]を@に書き換えて送信してください)